まず転送速度を取上げてみよう。この無線LANの転送速度は2Mbpsである。普通の有線LANのイーサーネットは10Mbpsである。つまりスペック上では無線LANは1/5の速度と言うことになる。今まで10Mbpsの世界になれてしまった人にとっては、ずいぶん遅いんだなーと思ってしまうことかもしれない。
しかしこの2Mbpsと言う規格は、今回テストした製品の規格と言うことではなく、IEEE802.11で定められている規格である。この規格では通信速度は1Mbpsと2Mbpsの2種類が規定されており、そのうち早いほうの規格を採用した製品である。
ではテスト結果を見てみよう。
- テスト環境
有線LAN側 Gateway P5-133 メモリー80MB NIC 3Com EtherLink3 ISA
無線LAN側 IBM TinkPad 535 メモリー40MB
(無線LAN側は有線での接続も比較のため行った)
(有線LAN時のNIC CONTEC C-NET(PC)C )
端末とアクセスポイントの距離 約1m
- テスト-1 1個の大きなファイル転送 ファイルサイズ 約15.5MB
無線LAN 有線LAN 1回目 125秒 124KB/S 25秒 622KB/S 2回目 105秒 148KB/S 18秒 863KB/S 3回目 98秒 159KB/S 20秒 777KB/S
- テスト-2 複数のファイル転送 合計ファイルサイズ 約12MB ファイル数 約500個
無線LAN 有線LAN 1回目 123秒 98KB/S 33秒 364KB/S 2回目 120秒 100KB/S 30秒 400KB/S 3回目 121秒 99KB/S 30秒 400KB/S
この結果からすると、確かに有線LANと比較すると約1/4から1/5になっている。ではこの数字が実際の使用上問題になるかと言うことだが、結論から言うと問題無いレベルと言って良いと思う。今回のテストでは極端に大きなファイル転送とかなり多いファイル転送の2種類を行っている。しかし実際使用する上ではこれほど極端なファイル転送は、インストールの作業などを除いてはほとんど無いと言って良いだろう。
実際無線LANの端末からサーバー内のWordやExcelのファイル編集を行ったが、有線LANと体感的にはあまり変わらずに操作することができた。
またインターネットへの接続の場合は、有線LANと同じく快適である。もちろん私の環境ではインターネットへの接続は64Kbpsであるので、2Mbpsから見れば小さい速度なので当然かもしれない。
次に通信距離を見てみよう。上記のテストではかなり近距離での通信テストであった。ではどのくらい離れたところまで使えるだろうか。我が家は木造2階建てである。この辺は農村なので都会と違って部屋数も多く大きい家である(別に自慢ではないです)。
アクセスポイントを2階の私の部屋に置き、各部屋からアクセスしてみた。結論から言うと一番離れた1階の部屋でも利用することは可能であった。直線距離にして約20mである。
では無線LAN端末を庭に持ち出してテストしてみた。やはりアクセスポイントが屋内にあるせいかあまり距離は伸びなかった。それでも直線距離にして約30mまでは利用可能だった。
では実際私がどのように使用しているかを紹介しよう。やはり1番使用頻度が多いのが、布団に寝転んでのインターネットである。ノートパソコンなのでバッテリー駆動で電源ケーブルは接続しない。もちろんLANも無線のため一切ケーブルは接続されていない。寝床に入ってふと思ってインターネットにつなぎホームページを見て回る。これはなんとも言えない気分である。
その他には、トイレに入ってや食事中にと言うのも考えたのだが、家族から白い目で見られそうなのでまだ実行していない。庭からでは日差しが強いため液晶モニターが良く見えず実用的ではないと言うのがわかった。
今回のテストをまとめてみると、SOHOや家庭での利用目的の場合なら十分実用に耐えられるものだと言えるだろう。ただ問題は値段が高いと言うことだ。しかし頻繁にレイアウト変更するため有線LANの敷設費用が結構かかるというような場合は無線LANはうってつけである。またオフィスのフロアーが別れている場合も重宝するだろう。
また利用方法もケーブルが無いというメリットがあるのでアイデアさえあれば使い道は無限である。